2014/08/29

また、それぞれの旅路へ。



早朝にやす子ちゃんに起こされる。
「皆もう出発しますよー!!!」

慌てて起きる。

そこには既に宿を出ようとしている、りょーじ君とノンちゃんとかずくんがいた。
彼らはこれからスペインのパーティー島であるイビザ島へ向かうのである。
間一髪、やす子ちゃんのお陰で間に合った感じ。
山田君と千明ちゃんはそれよりも前にグラナダに向けて出発していた。
こちらには間に合わず!!!
お二人さん、すまんでぇ!!!

三人に、また世界の何処かでと再会の
約束をしパーティー島へと見送る。

そんでもってこちらの残された4人(僕、みかちゃん、やす子ちゃん、あや子ちゃん)は12時のチェックアウトまでのんびりと過ごす。
僕ら4人は夕方からバルセロナへ向かう。

時間があるので再度バレンシア観光。
と、ドイツでセビーに貰ったジャンベを悔しくも日本へと送る決意をする。
なんせ重いんだもの。笑
旅中に修業して日本に帰ったら最高の音を奏でるから待っといてもらおう。

バレンシアには闘牛場もある。
スペインらしいねぇ。
けど残念、週末だけ。
闘牛ごっこに勤しんだだけ。
もうひとつスペインらしいといえばバル。
店内にさまざまなピンチョスやタパスが並んでいる。
ビールの安い店を見つけ入る。
やべー。凄まじく美味い。
結局安く抑えられないのがこの世の性。
世の中の性にするのは良くないか。
自分の性だな。
そんなこんなでトマティーナ前より何故か活気に満ち溢れたバレンシアを後にし、バルセロナへ向かうとしようか。

インターネットで取った列車のチケットを四人分プリントアウトしていてくれたやす子ちゃんが、結果自分の分だけしかプリントアウトしてなくて列車の中で一人責任感じてテンパっていた様のお陰で、4時間の列車の旅も楽しく移動できたのはさすがと言っておこう。

2014/08/28

テラスハウス生活の終わり。

トマティーナを終えた一行は謎の病に侵される。
といってもただの風邪。
トマティーナ後は体調を崩すという情報が見事にハマる。

トマティーナを終えた日は徹夜ではしゃいだし、宿に帰り爆睡。
そのあと飲みに行く強者も数名いたけれど。


テラスハウス生活も最終日を迎えた。
折角のパエリア発祥地バレンシアにいるんやからと、皆で海沿いのレストランにパエリアを夜に食べに行くとにしよう。

それまで自由時間。
僕とみかちゃんは飯までバレンシアの海へ行くことに。
ちょうどその海沿いがレストランだから尚いい。
久々の地中海に期待が膨らむ。
ところがどっこい、海は広いが色は緑。
トルコでみた地中海とは比べ物にならない。
残念やけどサファイアブルーでも抹茶色でも楽しみ方は同じなのである。
海に飛び込み、波さんと戯れる。
愛しいほどの波じゃぁないか。
あとは白ワインと生ハムさへあればいい。
と思ったら持ってるから不思議。

そんなこんなですぐに集合時間。
皆砂浜に集まる。
久々の砂浜様に皆意気揚々。
なぜかバク転大会が始まる。
勿論、僕は両手が大事なのでやらないのである。
そして大人数で砂浜様を見るとお決まりのように最終的にピラミッドを作ろうということになるのだ。
昔は中段だった僕も今は1番下を担う。
成長したもんだなぁ。
ただ太ったからではないと言っておこうか。
組み体操で腹も減ったしそろそろ飯にしようじゃないか。
まぁ高いがしょうがない。
バレンシアで美味いパエリア食わずになんとする。
が、なんと海沿いのレストランなのにバレンシアで有名なパエリアはウサギの肉のパエリアらしい。
ならそれと、僕がずっと食べたかったイカスミのパエリア、アヒージョ、サングリアを頼む。
思った以上の味に全員舌鼓を打つ。
全員金はねぇし、美味くてもこれ以上頼めないので宿に帰り飲み直す。

明日の朝にはもうそれぞれ違う土地へ向かう。
4日間にわたるテラスハウス生活も終わりを告げるのだ。
そんな物思いにふけながら、最後の夜が深まって行く。

このテラスハウス生活で恋が芽生えたかどうかは誰も知らない。










2014/08/27

トマトまみれのトマティーナの当日。

朝飯を食い僕らも臨戦態勢を整える。
サンダルの僕はガムテープで足にぐるぐる巻きにする。
ミカちゃんが持ってきてくれた祭ハチマキを捻じり上げ、ひょっとこのお面を被る。
そして何故か真っ赤な口紅をぬられる。
何故??笑
僕らのチームは全員、お揃いで。
お揃いといえばもう一つ。
事前にフランスで全員分のゴーグルをゲットしているのだ。
ただのゴーグルだけど、ただのゴーグルではない。
何故か目が離れる。
誰も似合わん。笑
けどなんかやっぱ、何かを揃えるとチーム感が生まれるから不思議やなぁ。

ではいざ出陣。

ゲートでセキュリティチェックをうける。
開封してないオレンジジュースを没収される。
GOPro様の一脚も危ないからダメと言われる。
一脚なかったらGOProのポテンシャルを最大限に活かされへんのじゃ!!
と言ったところで融通の利かないガードマンは聞く耳をもたないので触られない股間に扮装させて一脚を隠す。
無事通過。
会場へ向かう人々の中に異彩を放つ人々がいる。
ほぼ日本人。
異国の地の祭りに参加するためにわざわざ来た日本人の本気度はさすがに凄い。
ドラえもん、悟空、富士山にゴレンジャー。
うちの宿からも異才の方を放つ奴がいて、そいつはゴレンジャーにピンクおらんからと勝手にセンターを奪取しよる。
まぁ様々なスタイルで楽しむ。
それが祭り。
どんな形であれ全員が楽しければええねん。

が、この後超満員の会場(会場といってもブニョールの狭い街中)で、トマトを投げ合う前に肉弾戦が繰り広げられる。
これは全くもって楽しくない。
早くトマトくれや!!!
と、叫んでもトマトはまだ来ない。
トマトを投げ合う前に、石鹸が塗りたくられた一本の棒のてっぺんに付けられたハムを取り合う。
そのハムを取れたら、それがトマティーナの開始の合図となるのだ。
これがもはや地獄。
なんならトマトを投げ合う時間よりも長いのだ。
群衆は徐々に怒り始める。
はよ取れや!!と。
ハムを取り合ってる連中も必死だけど、待ってる連中も必死。
押しつぶされながら1時間半は待たなければならないのだ。
男性諸君、女子を守ってあげよう。
そして一番残念なのが、時間制限内にハムが取れなかった場合だ。
その場合強制的にトマト投げが始まるのだ。
今年は一番残念なパターン。
ハムを取った盛り上がりもないままスタート。
が、そんなことはどうでもいい。
いよいよ始まったのだ。
怒りをトマトに込め人にぶつける祭りが。

次から次へと、トマトを乗せたトラックがただでさへ人で溢れた狭い通りを通る。
端へ追いやられる。
イテェ!!マジでイテェ!!!
とここでも叫んだところで無駄なので、トラックが通り過ぎた後俺を押しつぶした奴らからぶつけてやる。
このトマト、以外に固い。
反撃をくらうとたまったもんじゃないが、そこはミッションインポッシブル。
もう既にトマトまみれ。

なんだこれ、楽しい。

イラつく奴にぶつけ、かわいこちゃんにぶつけ、ハゲにぶつける。
所構わずなりふり構わずもうグチャグチャ。
これを1時間。
最高の1時間。

終わった後は本当に辺り一面、sea of tomato!!!!

そして、グチョグチョからカピカピへとトマトが変貌をとげる。
それにともない、なんとも酸っぱいリコピン臭が全身から湧き立つ。

トマトってこんなに臭かったんや。
なんて新しい発見なんかもする。
いや、それよりもトマトで全身が被れ出して痒い。
なんや俺、トマトアレルギーやん。
ハハッ!笑えん。

それでも最高におもろかった。
期待以上やでトマティーナ。

一緒に参加してくれた皆、ありがとう。
更におもろさが加速度を増したわ。
また来年トマティーナで会おう!!
って絶対誰も行かんわな。

2度はごめんやで。
























2014/08/26

トマトまみれのトマティーナの前夜祭。

いやー、先に言っておくと。
想像を超えるトマトの数。
本当に sea of tomato !!!

そこに至るまでの話。

今年のトマティーナは27日。
パーティー好きのヨーロピアン達は勿論26日に前夜祭というものを用意してる。
それに夜な夜なから参加して、徹夜で本番のトマト投げに参加するというのが大体の参加者の習わし。
誰かさんのブログで読んだけど、前夜祭はかなり楽しいらしい。
なら、不参加という選択肢はあるもんか。
宿の全員勿論参加。
夜なので19時まで自由行動とする。

と、まぁ皆の準備の内容に髪を切るってのがあるみたいやから先切りましょか。
オシャレして祭りに参加したいよね〜そりゃ。

りょーじくん、のんちゃん、山田君、カズ君、あやこちゃんと順々に髪を切らせてもらった。
りょーじくんとのんちゃんに至ってはヒッチハイクの時から切って欲しいと言われてたからやっとこさ切れた感じやったな。
皆喜んでくれてよかったわ。
これで祭りも倍たのしいな♪


それが終わりバレンシアの街を歩く。
不思議なほどの盛り上がりのなさ。
週末だからか、閑散としてる。
パエリア発祥地やろ??
パエリアの盛り上がりはどうしたー??と言いたくなる。

19時に集合し、買い出しをする。
今日の晩飯と、前夜祭の為の酒、明日の朝飯のサンドイッチの具材。
なんだかんだで時間がなくなり、晩飯を掻き込み猛ダッシュで用意、宿を出る。
なんとものんびり屋ばかりのメンバーなのだ。

前夜祭もトマティーナも行われるのは、バレンシアから電車で1時間ほど離れたブニョールという街。
ブニョールの宿はやはり高くなるので、バレンシアに宿を取るのがベターとされているのだ。
お陰で、ブニョールに向かう電車の駅は人で溢れている。
そのほとんどが日本人なんだけど、、、
正直萎える。
ここまでトマティーナが日本人に人気になった背景には何があるんだろうか??
宮川大輔のお陰か??
なんて考えてもしょうがない。
これはもはや世界一周旅行者のいわゆる同窓会パーティーと化している。
「久しぶり〜!!元気だった??」
と、あちこちから聞こえる。
僕は基本的に個人行動派なので、この手の挨拶をほぼ交わすことは無かった。笑
そして、まだ何も始まってないのに無駄にテンションを上げるという行為を苦手とする。笑
楽しければいい。けど、強要しないでくれ。と言っておこう。
僕の宿の人たちはほぼ同じタイプ。
そこが、笑える。

ブニョールに着いた。
人は多いが盛り上がってる様子はない。
なんかそれぞれに酒飲んで楽しんでるだけ。
ん〜??自然とテンションを上げてくれる場所はどこだ??
もう僕のボルテージは低下しているんだ。
音のなっているところを探す。
いつだって音があるところにパーティーありなもんだ。そして心踊らせてくれるんだ。
音が近づく。人が増える。デッカい箱を確認する。DJがプレイしてる。
が、箱内には人が全くいない。
DJが可哀想に、完全にマスターベーション状態。
外でも充分なのにゲートをくぐるだけで1500円ぐらいかかるんやもの、誰が入るか!ってヤツで外はわんさか。
それでもきっともう少したったら人が増えるんだろう。
僕らも持ってきた酒で乾杯。
時間は経つが、一向に盛り上がりに欠ける。
次のDJも同じくマスターベーションしている。
もうそのままそこで寝る奴も出始める。
せっかく来たのでと、場所を移動する。
なんかローカルなステージで歌ってやがるじゃないか。
しかも庶民的な歌を。
それをアテに酒を飲み一緒に歌い踊る。
こっちの方がさっきの若向けものの箱より断然盛り上がってる。
な、なんと健康的なんだっ!!
スペインはもっとクレイジーかと思ってたわ。
こっちのがおもろい。
けどもう眠い。
道端で仮眠。完全野宿。
荷物取られんようにお気を付けを。

目覚め、チケットを変えにいく。
去年からだったか今年からだったかは忘れたが参加するのに10€のチケットを事前に取らないと参加できなくなった。
早めに取ることをお勧めする。
後で痛い目に合わないように。

もうじき始まるんだという興奮が徐々に辺りに浸透し始める。
開始まであと数時間。
参加者は各々参加体制を整え始める。

取り敢えず、朝飯でも食っとこか。


朝飯もみんな一緒に!

地球散髪屋スタート!

りょーじくん

翔一君

のんちゃん

カズ君

あやこちゃん

前夜祭から参加!

完全野宿!!w


2014/08/25

テラスハウス生活の始まり。

マドリードからバスでバレンシアまで。

おぉ、バレンシア。

なんかリゾート地っぽい造りな街並み。

海は近いらしいけど、全然見えない距離。

けど、海近っぽさは感じる。


バス停から予約していた宿へ。

今回の宿は10人でのシェアアパートメント。

プチテラスハウス感覚。

見たことねぇけど。

タイにいる時に出会った奴らと宿をとり、各々旅先で空きの人数を誘ってトマティーナで集合って魂胆。

宿の手前で、ラオスで出会ったやす子ちゃんと友達のあや子ちゃんと会う。

宿の場所で困ってやがった。笑

宿に行くと、少し前に、りょーじくんとのんちゃんが着いていたみたいで迎えてくれた。

彼らはヒッチハイク仲間。

そして、バルセロナからバレンシアまでもヒッチハイクしてきたみたい。

完全にハマってる。

いや、ただ金がないだけの2人。笑

その後にかずくん。

かずくんはタイで出会い、ベトナムバイク縦断の復路担当。

ベトナム以来の再会。

真っ白だった肌が多少焼けてるぐらいで、なんも変わってねぇ。

その後は、ヤマダ君とチアキちゃん。

2人とは初対面。

ヤマダ君は同い年。チアキちゃんは蛇を首に巻ける女ぐらいの知識しかない。

残念ながら本当ならもう一人かおりちゃんがいたんやけど、体調不良の為不参加。

本当に残念。

ということで、この9人での4泊5日にわたるテラスハウス生活の始まり。

テーマソングはもちろんテイラースウィフト。

初日は互いの仲を深めるために、料理を作り、酒をのんでそれぞれの旅の話なんかする。

のんちゃんの運のなさ話が文句無しに主役だったな。笑




2014/08/24

日本から誰かさん。

一晩だけいたバルセロナを早朝に出て、電車でマドリードへ向かう。

ミカちゃんが日本からもう着いてるはずだ。

なんか突然、トマティーナ行くわ!もう航空券も取った!って数か月前に言い出した時はビビったな。

けど、嬉しい。

嬉しさを押し隠しつつミカちゃんを迎えに行く。

僕は空港に11時着。
みかちゃんは空港に7時着。
日本から丸一日かけて来て、即4時間待ちってのは大変やろけど、待ってもらわなしゃーない。
こっちも朝6時にバルセロナを出てるんやからと言い聞かせとこか。

空港に着いたが、ターミナルまでが遠い。
何本、歩く歩道乗らせるんや!!
と怒りが込み上げるが、会えてみかちゃんの可愛い泣きっ面みたら怒りもなくなるわな。

会えて嬉しいぞ。心から。



そこから宿に向かい、マドリード一日観光。


これが首都か。と、いう程に大したことはない街だな。
でかい、建物ばかり。綺麗ではあるけれど。

マドリードに関しては特に書くことも紹介することもなし。

とりあえずと、5ヶ月振りの再会の証としてパエリアを頬張る。

んー、まぁまぁ。

飯の味の美味さよりも、会えた事の喜びで既に満足していた。


その誰かさん。

なんかの王宮?

スペインといえば生ハム!

路上アーティストもわんさか!!

わけわからんけど有名らしいわこの熊ちゃん。

昼も夜も賑わう広場。

スペイン発のパエリア!


2014/08/23

ヒッチハイクでフランス縦断!!

マリアンネに駅まで見送ってもらってフライブルグを出る列車に乗り込む。

行き先は、スイスのバーゼル。

所要時間約40分。

近いわっ!!!w


ここにはあるフェスに参戦する為にきた。

Isle of dreamsというEDMのフェス。

3日間のキャンプフェス。

今回は、男3人での参戦。

紹介しよう、リョージくんとのんちゃんだ。



二人ともタイのソンクラン仲間だ。


彼らに告げた。

AVICII出るで??と。

そしたら、中東を陸路で抜けてくる予定だったリョージくんがトルコでのんちゃんを引き連れてバーゼルまでやってきた。

更には僕より早く、前々日入り。

気合の入り方半端ねぇ。


タイの時からフェスの話とかしとったからな〜、一緒に来れてよかったよな〜。

ま〜けどですね〜、

3日のうち一番3人が盛り上がったのが、なんとサッカー!!

いや〜何でもフェス2日目にね、フェスをやってる会場の横の会場(Basel FC のホームスタジアム)で、あの未来のエース柿谷のホーム戦初試合があると聞いたもんだから、3人ともフェスソッチのけで応援!!

日本の国旗もって、柿谷にアピール!!

(たまたまやけど!!)

そして、後半15分からでた柿谷は、見事に1ゴール!!1アシスト!!

全員が叫ぶ!!

ヨーーーイチローーー!!カ!!キ!!タ!!ニーーーーー!!!!!!

半端ない興奮!!

この日、柿谷のお陰で帰り道の僕らは大人気だった。

ありがとう柿谷。

そして、バーゼルの皆さん、柿谷を宜しく!!


なんて、興奮しちゃったもんだから、リョージ君とのんちゃんは次の日フェス会場の中のグランドで草サッカーやってるからって参戦してフェスに行く体力まで消費、、、

そしたら嵐がきてこの日結局、何もせず就寝。

朝まで雨は降り続いたし、、、


フェスが終わり、僕らはスイス南部というかほぼイタリアのマッターホルンまで移動を試みた。

まぁ当初からそのつもりで、フェスが終わったら一週間ぐらいマッターホルン前でのんびりキャンプせーへん??

と、誘っていたのだ。

快く承諾してくれた彼ら。

じゃあと、時間もあるのでオーバーラント(4000m級の山々が連なる、ザッ!アルプス)も寄って行くかっ!!

いいっすねっ!!行きましょう!!

と、二つ返事で駅へと向かう。

そこで3人意気消チーン。

ここでもまさかのスイス爆高物価!!

2時間の列車で約10000円!!

ふざけるな!!

じゃあマッターホルンまでは??

17000円。

死ね、スイス。

行けるかっ!!

行きたいけど、行けるかっ!!!


ここは国境の街。

なので、スイスよりも安いだろうとフランスへ逃げ込み、そこからヒッチハイクでフランスを縦断し、25日にはトマティーナが開催されるから、それまでに、とりあえずバルセロナまで行こう案がリョージくんから提案された。

現在、8月11日。

トマティーナまで2週間。

余裕やな!!

けど、3人でヒッチハイクは不可能だろう。

そのうち一人ずつになって、競争的にバルセロナを目指すことになるんやろなと思っていたが、、、

3人でも爆簡単!!!

思いも寄らぬほどホイホイ捕まる!!笑


一人目から、数十分で捕まり、フランスの小さい街を案内してくれ、なんならビールを二杯ずつ奢ってくれる心優しい日本好きフランス人が乗せてくれた。


いや、なんなら3人だから歌いながら踊りながら、運転手たちを笑わせながらというハイテンションヒッチハイクのお陰か?

と、思いたいが。


当初、口には出さなかったが一人で行きたかったリョージくん。

俺ものんちゃんも、それを分かっていたし、なんなら俺も一人行動派。

けど、簡単に捕まるから行けるところまでは3人で行きたいという気持ちが少し芽生え始めてきた。

そこで、ある目標地点を決めた。

マッターホルンに、行きたかった僕ら。

山は違えど、フランスの最高峰モンブランを見ようと!!

モンブランは4600m越え。

誰でも名前ぐらいは聞いたことある山。

それが、ちょうど中間地点あたりのフランスとスイスとイタリアの国境のシャモニという街にある。

そこまではとりあえず何があっても3人で行こうやっ!!と。







そこまでの道程には、



リョージくんが建築士だから、なんかル・コルビジェの建築を見に行ったり。(のんちゃんと僕は興味ないので外まで、、、笑)

疲れた演技で年寄りの同情を買って車に乗せてもらったり。

川の流れる横でテントを張って、蚊の大群にやられたり、その緑色の川の水で珈琲を沸かしたり、それでもそこの場所の夕陽は綺麗で、流れ星なんかもらみえたりして、

大雨と寒さでテント泊なんかできず、仕方なく田舎なのに30€の宿に泊まったり、

2人組のフランス人美女が止まってくれて全員テンションだだ上がりになったり、

250km一気に行ける日もあったり、

疲れたからと交代制ヒッチハイクを導入したり、

けど、やっぱり最終的には3人でハイテンションヒッチハイクになってたり、

経路的に、1度スイスのジュネーブに入ったり、

そこで、リョージくんはアサラト、僕はジャンベ、のんちゃんはなんも楽器が無いからパフォーマーとして歌舞伎の真似で路上パフォーマンスしてみたり(金は一銭も稼げず、、、)、

何日も風呂が入れず、皆臭くなっていったり、

シャモニまでらもうすぐなのに、中々距離が稼げなかったり、

そしてそういう中で、なんとなく3人の中で3人の役割が出来ていった。

僕は料理担当。

リョージくんはナビゲーター。

のんちゃんは、買い出しや片付けやムードメーカー。

勝手にそんな感じに、、、

あとはみんなそれぞれを助けつつ。


僕はきっとどちらとでも2人でだったら絶対無理だった。

一人の方が楽だからきっとストレスだったし、寂しくて不安でも一人で行く道をとってた。

けど、この3人だったから楽しさが何よりも勝った。

どんどん楽しくなって行った。

そして中間地点で選んだモンブラン。

ここは最高だった。

キャンプサイトだったので寒さで、危うく遭難しかけたリョージくんとのんちゃんだったが、3人とも来てよかったと心から思えた。






最高峰は4600mぐらいだけど、富士よりも高い3800mの所にケーブルカーで行ける。

 そこからの景色は格別だ。






真夏でも、-5度の世界。

寒すぎる。けど、美し過ぎる。


山の上でラーメンと珈琲をしよう!といっていたが、寒さでそれどころではないんやけど、、、

そして、念願の氷河洞窟もモンブランにはある。

アイスランドで行きたくても高すぎて行けなかった氷河洞窟。

モンブランのは空気が入ってるから白く濁った氷河洞窟やねんけどそれでも美しい。




ここに2泊。

久しぶりに風呂にも入れた。

そして、星空の下このヒッチハイクで初めてで唯一、男どおし真面目な話なんかもしちゃったりして。

「志しさへあれば、なんでもできんねん!!」

そして、

「世の中はなんでも発想の転換やでっ!!」ってね!笑



んで、何も言わず次の日からまたまた3人でヒッチハイクスタート!!

目指すはバルセロナやろっ!!

と、乗せてくれたら人が降ろしてくれたのがハイウェイの路上!!

しかも車が去った後、のんが一言。

「あれ??ぼくのサブバッグは??」

!!???

やっべー!!!ねぇ!!!

車の中やー!!!!

サブバッグには、パソコン。

かろうじて金やカードやカメラはもう一つの貴重品バッグにいれてたからよかったけど、パソコンにはデータが入ってる。

けど、戻ってくるはずはないのだ、、

ここはハイウェイ。

けど、諦めがなかなかつくはずがねぇんやよねぇ。

なんせ、のんちゃんは旅に出て2週間でタイでバックパックを盗まれ、スイスの前のトルコでもロストバゲージにあいまさかのら返ってこずで、そのあとイスタンブールで7万円のボッタクリにあい、と、旅に出て4ヶ月、毎月一回のペースで何かあるという不運の持ち主。

こんな奴が世の中にはいるんだ。

同情なんてもはや必要ない。

ただアホやなぁと笑ってやればいい。

それが僕の役目。

けど、肝心の本人の気持ちが前を向かないとどうしようもないので、

僕らはのんちゃんに、

「のんちゃんが諦めがつくまで待つよ。」とだけ。

そこからのんちゃんが諦めるまで2時間以上待つことに。

意外と早かったけどねっ!笑

まぁでも、いい人だったらmailを見てくれるか送ってくれるかもしれないやん!

と、背中を少し押しヒッチハイク再開。

(実は実際にその人がのんちゃんのパソコンからmailを送ってくれ、スペインの宿まで送ってくれた。素敵な人だった。)

ハイウェイなので、誰も止まらず、、、

そして警備員に怒られる。

ハイウェイじゃない場所に連れてってもらい再開するも、この日は色々あったし疲れていた為就寝。

次の日から気合いで再開。

と、昨日ハイウェイでやってた所を見てくれてた人が拾ってくれた。

そのあとは、ほぼハイウェイのサービスエリアで寝て、ヒッチハイクの繰り返し、

トラックの運ちゃんも乗せてくれたり、

その運ちゃんがスペインとフランスの国境のラジョンクエラという街で11€で4時間ビュッフェが食べ放題だぞ!という情報をくれたり、

その情報を頼りに行ってみると、11€ではなく16€だったり、

バルセロナまで残り160kmなのにいきなり車がとまらなくなったり、

とまっても金出せとか抜かしてくる奴しかいなくなったり、

半日やってもとまらなかったり、

スペインに入って、最後の最後で超苦戦、、、

の結果、23日には確実にバルセロナに着いて24日にはマドリードに移動しないとアカン僕と、

一刻も早く、パソコンを手元に送って欲しいのんちゃんは、

ラジョンクエラでのヒッチハイクを諦め、

次の街、フィゲレスまで18km歩くことを決意。

なぜならこの日は22日。

明日、もし今日みたいに車が捕まらなければ全ての予定が狂うから。

そして、この日バルセロナに着く予定だったからテント類を捨ててきた為もう後ろには戻らないという頑固さから、

今夜中に隣街までつき、明日電車かバスで行くことを決意したのである。

リョージくんはというと、時間もあるし18km歩くのはキツイからと、一人昨日の寝床まで戻ることに。

ここへ来て、3人がバラバラになることに。

3人でバルセロナに行きたかったけど、仕方ないね。

3人拳を出し合い、

「バルセロナかバレンシアで!!」

と、約束を交わし僕とのんちゃんはリョージくんに背を向け進む。

が、歩いて数km。

嵐に見舞われる。

雨具もテントもねぇ。

止む気配もねぇ。

歩き続けるのは不可能なぐらい雨が降ってきそうなところで、ハイウェイの橋を発見。

そこで雨宿りすることに。

ラジョンクエラから7kmぐらい歩いたとこやった。

どんどん雨足が強まる。

雷も鳴り止まない。

雨宿りできる場所はここしかない。

当初雨宿りの予定が、一晩そこで過ごすことになった。

雨と雷と寒さと不安。

テントもないから完全なる野宿。

のんちゃんが言う。

「俺、日本でヒッチハイカーみたら絶対乗せます。んで、言うんです。俺も昔スイスからバルセロナまでヒッチハイクしたんだよ。そのテントも捨てた最後の夜に雨と雷に打たれて、ハイウェイの橋の下で完全な野宿をして辛かった時に、ヒッチハイカーみたら絶対のせようって思ったって。」

ははっ!!いいねぇ。

この一見、失敗と思われる決断を素敵な思い出にしようじゃないか。

けど、テントを失ったことは致命的。

雨が浸食してくるコンクリートの上にバックパックを置き、その上に横になる。

僕はまだ寝袋があるので何とかなる。

が、のんちゃんは寝袋がない。

まぁ彼は新潟育ちだから寒さに弱い僕とは違うし大丈夫だろうと思って朝が来るのを耐える。

朝が来た。

起きて横を見たときに僕は驚愕した!!

のんちゃんが訳の分からん姿で寝ていたからだ。

こんな感じで。




お分かりかな??

彼は寒さのあまり、真っ暗な中バックパックから荷物を全部取り出し、その中に足を突っ込んで寝ていた。

それに気付いた僕に、のんちゃんが目を開け自信有り気に一言。


てるさん、




「発想の転換です!!」





爆っ!!!


なんやこいつ!!おもろすぎる!!!


モンブランの夜に話した発想の転換をこんなとこで出してきよる!!

いやー久々に心から笑ったわ!!笑

ありがとう!!



んじゃ、気を取り直して残り行きましょう。




まぁ途中で何度かヒッチハイクしてみたものの結局1台も捕まらず、隣街まで総距離21km程歩き、23日のうちに電車でバルセロナまで無事辿り着けた。

僕ものんちゃんも初めてのバルセロナ。

どっからでもサグラダファミリア見えると思ってるバカな観光客。

全く見えんやないか。と、残念がりながら取った宿へ向かうことにする。

その道中、地下鉄に乗った10分。

そこで早速のんちゃんが2万円程スラれるというオチがあったことは、これを読んでくれた人だけの秘密にしてもらいたい。笑

僕はこの日、奇跡的にも同じ日にヒッチハイクでバルセロナに着いたリョージくんに一刻も早く言いたくて言いたくて仕方なかったのだが、、、笑笑



この旅で車に乗せてくれた28人の皆様に感謝を送ります。

ありがとう。