2014/02/18

メルボルンで髪を切る、そして思う事。

メルボルンに着いた。
宮さんの「魔女の宅配便」の時計台のモチーフになった駅がある所。
それだけでも行くべきではあるが、実際、違うやん!!
そう思わされるので期待はしないで行ってね。
ここでは、やるべき事が一つある。
ある女の子の髪を切る事。
彼女が高校生の時から、髪を任せてもらってる。
名前はゆかちゃん。
そんな彼女が僕より2ヶ月先にオーストラリアへ旅立った。
自分の夢の勉強をする為に。
旅立つ前に、必ずメルボルンに髪を切りに行くよと伝えてあった。
そしてようやくたどり着いた。
彼女の髪をきるのは2日後。
現在夜8時過ぎ。
とりあえず、この旅初となる10人男女共同部屋のバッパーへ。
うん、人間臭い。
日本人が一人もいない異国風土漂う宿。
初夜は緊張と暗闇での蚊の襲撃により、浅い眠り。
なぜ10人もいて俺を狙う!?
朝になった。
目を覚ますと、いきなりTバックのお尻が視界に飛び込んで来た。
即効、衝撃体験。外人すげ〜!!
そして、とりあえずいつも通り、自分の足で散歩してみることにしよう。
メルボルンの街は碁盤の目。
京都で8年過ごした僕にはもってこい。
コーヒーがどこでも旨く、大きいストリートより、細い路地がオシャレ。
公園も多く、美術館や博物館もある。
路上パフォーマーも至る所にいる。そのクオリティーの高さよ。
街中にトラムが走っているのがまた素敵な景色をもたらしてる。
ARTと伝統がうまく組合わさった街。
いや、伝統の中にARTがうまくとけ込んだ街な感じがするな。
とにかく素敵な街やな〜。
南半球最大のカジノもあるしやな〜。
初日300$勝ったから、旅の靴と帽子を新調して300$使ってもうたんやけど、そのあとは立て続けに負けてもうて悲惨やった。
けど、晩はほぼ通って楽しんだから良しとしとこう。
経験は、情報では得られない。
楽しむ事にはお金が必要。
まーカジノでそれを思うなよって話やけどね。
いよいよ、髪を切る日が来た。
ここから日本のときの人の繋がりで6人の髪を切る事に、メルボルンでなろうとは思ってもみなかったな。
まず一人目は、ゆかちゃんのシェアメイトのゆうきちゃん。
黒いハットを被っていた僕の事を初見で、「エース(ONE PEACE)来た!!」って思たらしいので、彼女の事は『白ひげ』と呼ぶ事にした。
旅好き神戸女子。関西のノリが楽しかったな。
2人目に、ゆかちゃん。
僕にメルボルンで切ってもらうのを楽しみにしていてくれた。
ここに来る前最後に日本で切った時には、リップラインのボブにしてたんやけど、見るとその髪は肩下まで伸びていた。
8ヶ月伸ばし続けた髪を彼女は切るか迷っていた。
それは、いつものこと。
んで、僕は今の長さも似合ってるよ?伸ばしてみる?と言う。
それも、いつもの事。
彼女は伸ばす提案に対していつも、う〜んと唸る。
とりあえずこんな方向性もあるよと一通り説明したところで、
じゃ!切ろっか!!
うん!!
当然、いつもの事。笑
でも今回は今までした事が無いぐらいの、ショートへ。
彼女なりに何かあったんだろうと思う。
いや、何も無いのかも知れないが、、、
でも、女の人が髪をばっさり、それもした事が無いぐらいの長さに切るのはやはり、何かあるでしょ?
約8ヶ月振りに、彼女の髪に鋏を入れる。
いつも通に、髪をとかし切る。またとかし切る。
懐かしい、そんな感覚に陥る。
ただ違うのは、鏡がないということ。
そして、今までさほど気にならなかった、クセが僕の行く手を阻む。
こんにゃろ〜!なんて、新しい気持ちで彼女のクセと対話する。
そこが、楽しみでもあるんだ。
彼女を8ヶ月見て来た髪は彼女から離れる。
それもまた美しく、儚い。
そして、彼女を今形成してる髪もまた美しい。
その両方に彼女が頑張って来た証があるからだ。
だから、僕は両方大事にしたい。
そう思って、いつも髪に鋏を入れる。
久しぶりに会った時から少し感じていたが、短く切られ露わになった彼女の顔はやはり大人になっていた。
僕の中でショートは、その人の中身を表すスタイルだと思っている。
中身がある人は、どんなショートでも似合うと思う。
ただ、その人の中身に合わせて切るのが美容師の仕事。
一人一人、その中身が違うから。
彼女は言う。
うーやんに会うといつもショートにしたくなると。
きっとそれも彼女のチャレンジの一つなんだろう。
そこを任せてもらってることにもまた、喜びを感じる。
凄く似合ってるよ、ゆかちゃん。
ありがとね。
お礼のチャーハンも美味しかったよ。
まさか、ゆかちゃんの手料理が食える時がくるなんて、、、
泣きそうです。
他にも、そのシェアハウスのオーナーのミキさん、友達の紹介で知り合ったユカさん、子供の美亜ちゃん、アシスタント時代から僕をそだててくれたお客さんの友達のタマミさん。
その6人の髪を切らせてもらいました。
ありがとうございました。
ここでは書ききれません。
きっと日本でその出会いの物語を語る日がくる、そう思います。
そして、ユカさんの家族には、予定より長くメルボルンに滞在することになった為に宿がとれずじまいの僕を家に泊めて頂いたり、日本食レストランでごちそうしてくれたり、友人のデービットの家に遊びに連れて行ってくれたりと、色々ありがとうございました。
雨の降る夜、髪を切らせてもらったあの庭のテントで寝た事は忘れません。
その旦那さんのマット、あなたの優しさにも凄く感謝してます。
それを伝えたとき、あなたが言った、
「僕も日本にいた時ある人に優しくしてもらい感謝した。彼は、僕はただチャンスをあげただけだよ。マットも誰か困ってる人がいたらチャンスをあげてね。そう言われたからトシにもあげただけだよ。トシもいつか誰かにチャンスをあげてね。」
という言葉を僕は忘れません。
悪意なき善意。それが出来ればきっと世界は平和になるんだろうな。
そしてタマミさん、僕の大切なお客さん、その友人だからどうしても切りに行きたかった。時間がない中、半ば無理なお願いだったかもしれませんが本当に良かったです。
恵子さんの紹介じゃなければ初対面の僕に、鏡の無い所で髪を切ってもらうなんて考えなかった。という言葉、胸に刺さりました。
冷しゃぶうどんと文明堂のカステラ美味しかったです。
街をブラブラしておいしいもの食べて観光するのも、1つの楽しみ。
けど、僕は電車に乗ってトラムに乗って、普通じゃ行くはずも無い所に行って、人の繋がりで髪を切る。
それが出来た事に楽しみと喜びを感じました。
噂通りの曇り空ばかりの空。
最終日、嘘のように晴れ渡った空。
そこに吹き抜ける風。
その風に、またいつか
と思いを乗せて僕はバリに向かう。
このつたない日記を読んでくれた今、そちらの空が今日も晴れてると信じて。


































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1 件のコメント:

  1. とても魅力的な記事でした。
    また遊びに来ます!!

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