卒業、そして旅立ち。

こーやって、学生街の真ん中で髪切ってると、
毎年毎年、春が近づくと沢山の学生さん達の表情に出会う。

春。

僕にとって春は人の様々な気持ちが見られる。
いや、人だけじゃないね。
花や木や鳥達、地球上全てのものが新しい顔を見せる。

だから、春が好きなのかも。
厳しい冬の寒さを越えた後だから。

別れの後に出会いがある。

そう何かで見た事あるようなフレーズがガッチリはまるのもこの季節。
３月は別れ、４月は出会い。
ここ京都でそれを８年も繰り返してきたのだから、
知らぬ間に僕も歳をとった。そう感じる。

２３歳の時に人の髪を切る資格をもらえた。
スタイリストというやつだ。
学生さんたちと歳も近く友達感覚だった。
２５歳ぐらいからだろうか、
勝手に兄貴気分になってた。
今ではもう気分もなくなっている。

学生さん達が卒業して行く。
それは僕にとっても別れになる。
けど、新しい世界へ飛び立つ彼らの背中は、
京都に来たばかりの頃のもどかしさは消え、むしろたくましく感じる。
そんな背中をそっと押してあげる。
そのお手伝いが出来る事、それを誇りに思うよ。

髪は人。
今まで、僕に髪を任せてくれてありがとう。
またいつか君の髪に触れれたらいいなあ。。。。

さあ、行っておいで。
たまには羽根を休めることも忘れずにね。

ゆかちゃん

まゆちゃん

都氏

 













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