ベトナムエクストリーム企画。
「バイクでベトナム縦断1800km」
昨日買っていたバイクを取りに行きます。そこからスタートです。
朝飯にいつものフォーを食べてから行きました。
スタート時の時間ですか??
既に12時半です。
この日の走行予定距離300km。
ハノイを出てヴィンという街まで行きます。
時速50kmで走れば、6時には着くね。
まぁ休憩挟んでも7時やな。
暗くなる前には着くな。
、、、、
この考えが全て、この日が初日にして最も過酷な日になろうとは、、、。
この時二人は知る由もありません。
呑気にスタート時の写真を撮りまくってます。
僕たちのルートは水曜どうでしょうと同じ。
幾つかの街を経由するのでハノイからホーチミンまで続く国道一号線を南下して行くコース。
バイク屋の人に見送られスタートです!!
国民総暴走族がめまぐるしく行き交うハノイの街を抜け一号線にでます。
一号線に出るとバイクの数も減りぐんと走りやすくなる、、、はずだった。
バイクの恐怖なんて屁です。
ここからは、そう、まさしく
全国民全走行車両暴走族
の恐怖に脅かされて行くのです。
車線!!車線!!車線!!!
車線は何のためにあるんじゃー!!!!
と何度叫んだ事でしょう。
猛スピードで迫り来るバスやトラックや車やバイクやわけわからんもん積んだやつが、対向車線を我が物顔で走りながら僕に迫ってくる。
うひょー!!!
死ぬー!!!!
こえー!!!!
マジ、気を抜いた瞬間死にます。
僕の体は常に硬直状態!
まさに、サバンナのインパラ!!
それだけじゃーないんですよ!!
すぐさま悪路という悪路!!
段差!!
穴ぼこ!!
石道!!
至る所で工事工事!!
モトクロスかぁー!!!
と叫んだ大泉洋が何度も何度も頭でリプレイされます。まじで!
そしてあれ、スピードメーターなんてはなから壊れてます。
これ、当たり前。
で、左のミラー破損。グラグラ。
そこからすぐさま僕の後方にぶっ飛んで行きました。
拾いに行けよってか???
この時僕の前を走ってたヒロさんがね、なんか知らねぇけど国民総暴走族の人達の中、ブッチギリで爆走してやがるんすよ!!!
まじ、意味わかんねぇ!!
完全にプッツンしちゃったとしか思えねぇ速度!!
制限速度60kmの道路を普通に100km越えで走ってやがる!!(僕のスピードメーターは60km以上は正常に動く。)
「走り屋の血が騒ぐ!!」
とか言って。
ろくにバイクも乗ったことねぇくせに!!
この爺ィ!!完全にイカれてやがる!!
ベトナムの総長気取りやでこの人!!
まぁのちに痛い目に合うので楽しみにしといてくださいね♩♩笑
そのために遥か後方にぶっ飛んでしまった僕のミラーを取りに行く余裕なんてねぇんですよ、はい。
わかりましたか???
そして後あと気付いたんやけど、サイドミラーに掛けてたはずの、このためにタイで買ったはぐれた時の緊急用のトランシーバも一緒にぶっ飛んで行ってました。
はいそうです。
一度も使うことなくぶっ飛んでいきました。
そのまま走り続けます。
と、ヒロさんがガソリンがなくなりそう!!と言いやがる。
まじ?僕まだ半分ありますよ??
ヒロさんのメーター壊れてんじゃないんですか??
おかしぃな?おかしぃな??
とりあえずヒロさんだけガソリン入れて走り続けます。
、、、、、、、。
わかりました??
壊れていたメーターは僕の方です。
この後20km走った所でいきなりエンジンストップ。
これがもし、何もない所だったら??
と思うとゾッとします。
本当に運がよく小さな村の前で止まったおかげでなんとかガソリンを手に入れることが出来ました。
実はこの時道に迷っていました。
こんな所、ツーリストなんて絶対通らねぇ場所。
アオザイ姿の奇妙な日本人2人。
よっぽど宇宙人に見えたんでしょう。
わんさかわんさか寄ってきます。
手を振れば笑われます。
なぜ???
まぁ関西人としてはそれで笑いが取れるんだから良しとしましょう。
でも、皆、優しい。
英語なんて通じないけど、ジェスチャーでなんとかガソリンが欲しいと伝えたら、近くにあるからとタンクを渡してくれて、これに入れてこいと言ってくれる。
ガソリンを入れに行く道中でも、奇妙な僕に声をかけてくれる。
何語かわからん。
けど、ありがとうと手を振ると笑ってくれる。
アクシデントで萎えていた気持ちが何故か明るくなる。
そんな体験をしました。
そこの人達に見送られまた走り出します。
もう既に陽は沈みかけてる。
現在5時前。
残距離およそ130km。
この時すでに、初日から悪夢の夜間走行を覚悟しました。
覚悟したんです。
が、覚悟したって無駄です。
ここはベトナムなんです。
そっから先は今までが比べものにならないほどの道程でした。
走っている所は雨は降っていないけど、進む眼前には龍がうねる如く唸る雷。
走る道路は濡れたデコボコ道に大穴、じゃり道。
そして、なんといっても怖いのは夜になり交通量が減った道路を昼間以上のスピードで駆け抜けるバスやトラック。
そいつらのライトに照らされると眩しすぎて道が見えないんですよ!!
どこに穴や段差があるのかわからないんですよ!!
そして、、、、
ヒロさん転倒。
この時前を走っていた僕。
ちらちらサイドミラーで確認しながらヒロさんを確認してたんですが、そこは夜。姿まではわかりません。
らしきライトと思っていたバイクはヒロさんではありませんでした。
それに気付いたのはかなり後でした。
やべぇ!!ヒロさんきてねぇ!!
しまった!!
とりあえず路肩に停めて待ちます。
20分ぐらい待ちました。
こねぇ!!ヤベェ!!
道に迷ったか!?
それとももしかして事故ったか!?
トランシーバーを僕がなくしていた為連絡手段もありません。
どーする??どーしよう??
待つか??戻るか??とりあえず宿まで行くか??
僕は1人パニックです。
あと、10分だけ待とう!!
そして宿から何とかしてヒロさんの携帯に電話しよう!!
僕が下した決断です。
すると10分しないところでヒロさんが現れました。
よかったー!!マジ良かったー!!
生きてて良かったー!!!
本当に安心したんですが、現れた最初のヒロさんの一言。
「こけたよぉぉぉぉぉ〜〜〜〜〜(半泣)」
爆笑!!!!
あっ!すいません。
普通笑わないですよね??笑
けどね、その発した声のか細さがまさかヒロさんから出たものだったとは思わなかったので、つい!!笑
その後も、
「いたいよぉぉぉぉ(半泣)。怖いよぉぉぉぉぉ(半泣)。」
と、更に僕を笑わせてくれました。
生きてるから大丈夫!!!
走れてるから大丈夫!!!
ケガも転けたにしたら奇跡的に擦り傷程度で済んでるから本当に良かった!!
生きていてくれてありがとうヒロさん。
残り60km。
無理はせず行こう。低速で。
ヒロさん、こんなにもベトナムが凄まじいとは思わなかったね。
絶対生きて帰ろうね。
この、言葉がベトナムではリアルになります。
自分が今まで生きてきて初めて、死の恐怖というものを感じてます。
この脳もこの体も。
死なないという防御本能が最大限に研ぎ澄まされている感覚がわかります。
本当で気を抜けば死にます。
宿に着いたのは夜11時半。
スタートして11時間後。
初日走行距離320km。
初日にして最も過酷な日終了。
にほんブログ村
携帯はこちらで → 世界一周ランキング
0 件のコメント:
コメントを投稿