2014/08/23

ヒッチハイクでフランス縦断!!

マリアンネに駅まで見送ってもらってフライブルグを出る列車に乗り込む。

行き先は、スイスのバーゼル。

所要時間約40分。

近いわっ!!!w


ここにはあるフェスに参戦する為にきた。

Isle of dreamsというEDMのフェス。

3日間のキャンプフェス。

今回は、男3人での参戦。

紹介しよう、リョージくんとのんちゃんだ。



二人ともタイのソンクラン仲間だ。


彼らに告げた。

AVICII出るで??と。

そしたら、中東を陸路で抜けてくる予定だったリョージくんがトルコでのんちゃんを引き連れてバーゼルまでやってきた。

更には僕より早く、前々日入り。

気合の入り方半端ねぇ。


タイの時からフェスの話とかしとったからな〜、一緒に来れてよかったよな〜。

ま〜けどですね〜、

3日のうち一番3人が盛り上がったのが、なんとサッカー!!

いや〜何でもフェス2日目にね、フェスをやってる会場の横の会場(Basel FC のホームスタジアム)で、あの未来のエース柿谷のホーム戦初試合があると聞いたもんだから、3人ともフェスソッチのけで応援!!

日本の国旗もって、柿谷にアピール!!

(たまたまやけど!!)

そして、後半15分からでた柿谷は、見事に1ゴール!!1アシスト!!

全員が叫ぶ!!

ヨーーーイチローーー!!カ!!キ!!タ!!ニーーーーー!!!!!!

半端ない興奮!!

この日、柿谷のお陰で帰り道の僕らは大人気だった。

ありがとう柿谷。

そして、バーゼルの皆さん、柿谷を宜しく!!


なんて、興奮しちゃったもんだから、リョージ君とのんちゃんは次の日フェス会場の中のグランドで草サッカーやってるからって参戦してフェスに行く体力まで消費、、、

そしたら嵐がきてこの日結局、何もせず就寝。

朝まで雨は降り続いたし、、、


フェスが終わり、僕らはスイス南部というかほぼイタリアのマッターホルンまで移動を試みた。

まぁ当初からそのつもりで、フェスが終わったら一週間ぐらいマッターホルン前でのんびりキャンプせーへん??

と、誘っていたのだ。

快く承諾してくれた彼ら。

じゃあと、時間もあるのでオーバーラント(4000m級の山々が連なる、ザッ!アルプス)も寄って行くかっ!!

いいっすねっ!!行きましょう!!

と、二つ返事で駅へと向かう。

そこで3人意気消チーン。

ここでもまさかのスイス爆高物価!!

2時間の列車で約10000円!!

ふざけるな!!

じゃあマッターホルンまでは??

17000円。

死ね、スイス。

行けるかっ!!

行きたいけど、行けるかっ!!!


ここは国境の街。

なので、スイスよりも安いだろうとフランスへ逃げ込み、そこからヒッチハイクでフランスを縦断し、25日にはトマティーナが開催されるから、それまでに、とりあえずバルセロナまで行こう案がリョージくんから提案された。

現在、8月11日。

トマティーナまで2週間。

余裕やな!!

けど、3人でヒッチハイクは不可能だろう。

そのうち一人ずつになって、競争的にバルセロナを目指すことになるんやろなと思っていたが、、、

3人でも爆簡単!!!

思いも寄らぬほどホイホイ捕まる!!笑


一人目から、数十分で捕まり、フランスの小さい街を案内してくれ、なんならビールを二杯ずつ奢ってくれる心優しい日本好きフランス人が乗せてくれた。


いや、なんなら3人だから歌いながら踊りながら、運転手たちを笑わせながらというハイテンションヒッチハイクのお陰か?

と、思いたいが。


当初、口には出さなかったが一人で行きたかったリョージくん。

俺ものんちゃんも、それを分かっていたし、なんなら俺も一人行動派。

けど、簡単に捕まるから行けるところまでは3人で行きたいという気持ちが少し芽生え始めてきた。

そこで、ある目標地点を決めた。

マッターホルンに、行きたかった僕ら。

山は違えど、フランスの最高峰モンブランを見ようと!!

モンブランは4600m越え。

誰でも名前ぐらいは聞いたことある山。

それが、ちょうど中間地点あたりのフランスとスイスとイタリアの国境のシャモニという街にある。

そこまではとりあえず何があっても3人で行こうやっ!!と。







そこまでの道程には、



リョージくんが建築士だから、なんかル・コルビジェの建築を見に行ったり。(のんちゃんと僕は興味ないので外まで、、、笑)

疲れた演技で年寄りの同情を買って車に乗せてもらったり。

川の流れる横でテントを張って、蚊の大群にやられたり、その緑色の川の水で珈琲を沸かしたり、それでもそこの場所の夕陽は綺麗で、流れ星なんかもらみえたりして、

大雨と寒さでテント泊なんかできず、仕方なく田舎なのに30€の宿に泊まったり、

2人組のフランス人美女が止まってくれて全員テンションだだ上がりになったり、

250km一気に行ける日もあったり、

疲れたからと交代制ヒッチハイクを導入したり、

けど、やっぱり最終的には3人でハイテンションヒッチハイクになってたり、

経路的に、1度スイスのジュネーブに入ったり、

そこで、リョージくんはアサラト、僕はジャンベ、のんちゃんはなんも楽器が無いからパフォーマーとして歌舞伎の真似で路上パフォーマンスしてみたり(金は一銭も稼げず、、、)、

何日も風呂が入れず、皆臭くなっていったり、

シャモニまでらもうすぐなのに、中々距離が稼げなかったり、

そしてそういう中で、なんとなく3人の中で3人の役割が出来ていった。

僕は料理担当。

リョージくんはナビゲーター。

のんちゃんは、買い出しや片付けやムードメーカー。

勝手にそんな感じに、、、

あとはみんなそれぞれを助けつつ。


僕はきっとどちらとでも2人でだったら絶対無理だった。

一人の方が楽だからきっとストレスだったし、寂しくて不安でも一人で行く道をとってた。

けど、この3人だったから楽しさが何よりも勝った。

どんどん楽しくなって行った。

そして中間地点で選んだモンブラン。

ここは最高だった。

キャンプサイトだったので寒さで、危うく遭難しかけたリョージくんとのんちゃんだったが、3人とも来てよかったと心から思えた。






最高峰は4600mぐらいだけど、富士よりも高い3800mの所にケーブルカーで行ける。

 そこからの景色は格別だ。






真夏でも、-5度の世界。

寒すぎる。けど、美し過ぎる。


山の上でラーメンと珈琲をしよう!といっていたが、寒さでそれどころではないんやけど、、、

そして、念願の氷河洞窟もモンブランにはある。

アイスランドで行きたくても高すぎて行けなかった氷河洞窟。

モンブランのは空気が入ってるから白く濁った氷河洞窟やねんけどそれでも美しい。




ここに2泊。

久しぶりに風呂にも入れた。

そして、星空の下このヒッチハイクで初めてで唯一、男どおし真面目な話なんかもしちゃったりして。

「志しさへあれば、なんでもできんねん!!」

そして、

「世の中はなんでも発想の転換やでっ!!」ってね!笑



んで、何も言わず次の日からまたまた3人でヒッチハイクスタート!!

目指すはバルセロナやろっ!!

と、乗せてくれたら人が降ろしてくれたのがハイウェイの路上!!

しかも車が去った後、のんが一言。

「あれ??ぼくのサブバッグは??」

!!???

やっべー!!!ねぇ!!!

車の中やー!!!!

サブバッグには、パソコン。

かろうじて金やカードやカメラはもう一つの貴重品バッグにいれてたからよかったけど、パソコンにはデータが入ってる。

けど、戻ってくるはずはないのだ、、

ここはハイウェイ。

けど、諦めがなかなかつくはずがねぇんやよねぇ。

なんせ、のんちゃんは旅に出て2週間でタイでバックパックを盗まれ、スイスの前のトルコでもロストバゲージにあいまさかのら返ってこずで、そのあとイスタンブールで7万円のボッタクリにあい、と、旅に出て4ヶ月、毎月一回のペースで何かあるという不運の持ち主。

こんな奴が世の中にはいるんだ。

同情なんてもはや必要ない。

ただアホやなぁと笑ってやればいい。

それが僕の役目。

けど、肝心の本人の気持ちが前を向かないとどうしようもないので、

僕らはのんちゃんに、

「のんちゃんが諦めがつくまで待つよ。」とだけ。

そこからのんちゃんが諦めるまで2時間以上待つことに。

意外と早かったけどねっ!笑

まぁでも、いい人だったらmailを見てくれるか送ってくれるかもしれないやん!

と、背中を少し押しヒッチハイク再開。

(実は実際にその人がのんちゃんのパソコンからmailを送ってくれ、スペインの宿まで送ってくれた。素敵な人だった。)

ハイウェイなので、誰も止まらず、、、

そして警備員に怒られる。

ハイウェイじゃない場所に連れてってもらい再開するも、この日は色々あったし疲れていた為就寝。

次の日から気合いで再開。

と、昨日ハイウェイでやってた所を見てくれてた人が拾ってくれた。

そのあとは、ほぼハイウェイのサービスエリアで寝て、ヒッチハイクの繰り返し、

トラックの運ちゃんも乗せてくれたり、

その運ちゃんがスペインとフランスの国境のラジョンクエラという街で11€で4時間ビュッフェが食べ放題だぞ!という情報をくれたり、

その情報を頼りに行ってみると、11€ではなく16€だったり、

バルセロナまで残り160kmなのにいきなり車がとまらなくなったり、

とまっても金出せとか抜かしてくる奴しかいなくなったり、

半日やってもとまらなかったり、

スペインに入って、最後の最後で超苦戦、、、

の結果、23日には確実にバルセロナに着いて24日にはマドリードに移動しないとアカン僕と、

一刻も早く、パソコンを手元に送って欲しいのんちゃんは、

ラジョンクエラでのヒッチハイクを諦め、

次の街、フィゲレスまで18km歩くことを決意。

なぜならこの日は22日。

明日、もし今日みたいに車が捕まらなければ全ての予定が狂うから。

そして、この日バルセロナに着く予定だったからテント類を捨ててきた為もう後ろには戻らないという頑固さから、

今夜中に隣街までつき、明日電車かバスで行くことを決意したのである。

リョージくんはというと、時間もあるし18km歩くのはキツイからと、一人昨日の寝床まで戻ることに。

ここへ来て、3人がバラバラになることに。

3人でバルセロナに行きたかったけど、仕方ないね。

3人拳を出し合い、

「バルセロナかバレンシアで!!」

と、約束を交わし僕とのんちゃんはリョージくんに背を向け進む。

が、歩いて数km。

嵐に見舞われる。

雨具もテントもねぇ。

止む気配もねぇ。

歩き続けるのは不可能なぐらい雨が降ってきそうなところで、ハイウェイの橋を発見。

そこで雨宿りすることに。

ラジョンクエラから7kmぐらい歩いたとこやった。

どんどん雨足が強まる。

雷も鳴り止まない。

雨宿りできる場所はここしかない。

当初雨宿りの予定が、一晩そこで過ごすことになった。

雨と雷と寒さと不安。

テントもないから完全なる野宿。

のんちゃんが言う。

「俺、日本でヒッチハイカーみたら絶対乗せます。んで、言うんです。俺も昔スイスからバルセロナまでヒッチハイクしたんだよ。そのテントも捨てた最後の夜に雨と雷に打たれて、ハイウェイの橋の下で完全な野宿をして辛かった時に、ヒッチハイカーみたら絶対のせようって思ったって。」

ははっ!!いいねぇ。

この一見、失敗と思われる決断を素敵な思い出にしようじゃないか。

けど、テントを失ったことは致命的。

雨が浸食してくるコンクリートの上にバックパックを置き、その上に横になる。

僕はまだ寝袋があるので何とかなる。

が、のんちゃんは寝袋がない。

まぁ彼は新潟育ちだから寒さに弱い僕とは違うし大丈夫だろうと思って朝が来るのを耐える。

朝が来た。

起きて横を見たときに僕は驚愕した!!

のんちゃんが訳の分からん姿で寝ていたからだ。

こんな感じで。




お分かりかな??

彼は寒さのあまり、真っ暗な中バックパックから荷物を全部取り出し、その中に足を突っ込んで寝ていた。

それに気付いた僕に、のんちゃんが目を開け自信有り気に一言。


てるさん、




「発想の転換です!!」





爆っ!!!


なんやこいつ!!おもろすぎる!!!


モンブランの夜に話した発想の転換をこんなとこで出してきよる!!

いやー久々に心から笑ったわ!!笑

ありがとう!!



んじゃ、気を取り直して残り行きましょう。




まぁ途中で何度かヒッチハイクしてみたものの結局1台も捕まらず、隣街まで総距離21km程歩き、23日のうちに電車でバルセロナまで無事辿り着けた。

僕ものんちゃんも初めてのバルセロナ。

どっからでもサグラダファミリア見えると思ってるバカな観光客。

全く見えんやないか。と、残念がりながら取った宿へ向かうことにする。

その道中、地下鉄に乗った10分。

そこで早速のんちゃんが2万円程スラれるというオチがあったことは、これを読んでくれた人だけの秘密にしてもらいたい。笑

僕はこの日、奇跡的にも同じ日にヒッチハイクでバルセロナに着いたリョージくんに一刻も早く言いたくて言いたくて仕方なかったのだが、、、笑笑



この旅で車に乗せてくれた28人の皆様に感謝を送ります。

ありがとう。






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