2015/03/09

過酷なパタゴニア、されど美しきパタゴニア。

南米の南緯40度以下のアルゼンチンとチリにまたがる大地をパタゴニア地方と呼ぶ。

日本でもアウトドアブランドとして有名。

ここは世界中の大自然をこよなく愛する大自然愛好家達がこぞって集まる場所。

そして僕もその一人。

南米に来てパタゴニアに行かんかったら何しに来たん?と自分を戒めていたことでしょう。

バックパッカーにとっては致命的な物価の高さを誇るパタゴニアやけど、その代価を払う価値があるから皆ここへ来るのです。

有名なのは、パタゴニアのロゴでもお馴染みのフィッツロイ。世界で3番目の大きさを誇るペリトモレノ氷河。因みに2位もパタゴニア、1位は南極。そして世界中のトレッカーの憧れの地、トレスデルパイネ。

僕らはこの3つを9日間の弾丸で回ることにしました。

はっきり言いましょう。

この広大なパタゴニアを9日間で回ろうなんてあまりにも無謀!!!

その無謀さに呆れたパタゴニアは更なる仕打ちを僕らに与えてきました。

9日間のうち晴れたの1日のみ。

ほぼ雨!雨!雨!

もーーー嫌という程の雨!

そして風!!!

見たい景色が一つも見れなかったという奇跡。

こんなことがあっていいんすか!?パタゴン先輩!!

それもそのはず、一緒にパタゴニアを回ったトッキーという旅仲間。

彼とはイタリアのピサで出会ったのだが、イタリアで唯一その日だけが雨。むしろ、ピサでもトッキーに会ってからが雨。

なんでも、彼いわく雨男らしい。

そして、今回もほぼ雨。

もしかしたらこの組み合わせは最悪だったのかもしれない、、、笑

トッキーと夏に控えたアメリカ横断が早くも心配やわ。笑

と、トッキーが泣くので悪口はこれぐらいにしておこうと思うのだがその心配が本当に当たってしまった時には大惨事をまねくことだろう。

しかしながら、雨でもパタゴニアの広大な大地の素晴らしさは五感で伝わる。

晴れていたら、、、と今でもそりゃ思いまくって眠れるはずの夜も眠れやしない。

まぁでも天気ばかりはどうすることもできないので、その中で最大限楽しむ方法を模索するべきだと常日頃から思っているので今回もそれでいけるはずだった。

はずだったのだが、、、、、

無理に決まってるやろー!ボケー!!

なんで雨やねん!!

寒過ぎ!辛すぎ!!

雨の中のペリトモレノ氷河トレッキング。

暴風雨の中のフィッツロイ夜中登山。

初日だけ晴れ、後は雨の2泊3日のパイネ国立公園のトレッキング。

けどもう一度言わせてほしい。

それでもパタゴニアの広大な大地は素晴らしかったと。

世界で3番目のペリトモレノ氷河。
1番高いところでは70mもあり、1日に約2mも動いている。
氷河が崩れる迫力とその轟音は時が一瞬で蘇った証のような気がする。
その氷河の上を歩く、ガリガリではなくシャリシャリと音をたてる。
不思議な感覚が全身を襲う。
幾つものクレパスが氷河を割くように存在する。
その中は見たこともない鮮やかな青のグラデーションでこの地球の深い底へと続いているトンネルのようだった。
最後には皆でその氷河の氷を使ってウイスキーを飲む。
けして美味いとはいえないが、なぜか透き通った気持ちになった。

日本でも有名なアウトドアブランド、パタゴニアのロゴのフィッツロイ。
朝焼けに赤く染まるフィッツロイを見たくて来た。
そのためには夜中2時ごろから登山を始めて朝7時ごろから登る朝日を頂上で見なければならない。
天候が良ければ、Tシャツで登れるほどの気候らしい。
僕らが行った日はあいにくの暴風雨の。
それでもその中を頂上を目指して歩いた。
が、7割ぐらい来たところでどんどん強くなる雨風に危険だと判断し下山。
日帰りで来ていた為、この日を逃してはもう2度と見ることはできないかもしれないのでバスターミナルで1時間仮眠後、晴れてきたところをもう一度頂上までアタック。
睡眠をほぼ取らずのフィッツロイの1日2度登山は今までの人生で味わったことがないぐらいキツかった。
そんな思いをして辿り着いても雲がかかって頂を拝ませてくれなかった。
それでも見たあの景色と感じた感動は忘れない。

チリ南部パイネ国立公園。
パタゴニアの全てが詰まってるといっていいほどの場所。
一般的には3泊4日と10泊のトレッキングコースがある。
が、僕らは時間がなかったので2泊3日で3泊コースを行く事に。
初日はこのパタゴニアで出会った事のない快晴。
素晴らしすぎる景色がそこに広がっていた。
皆でテントを張りキャンプ。
やっぱりキャンプは楽しいなぁと思った晩、降り出す雨。
そのままあとの2日ずっと降り続けた。
テントも服もずぶ濡れ。
まだまだ見たかった景色があったのにそれも断念。
重たい荷物を背負って、雨の中の歩いただけ。
そんな気さえする。
いや実際そうなのであるが、、、
けどみんながいるからそんな過酷なトレッキングでも楽しいのである。
これは嘘ではない。

ただ、もう一度行きたいかと言われれば結構なのである。





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